結婚を機に退職して後悔しない人・後悔する人の3つの違い

結婚を機に退職して後悔しない人・後悔する人の3つの違い

結婚を機に退職するかどうかは、収入面・キャリア面・手続き面の3つを整理して判断することで、後悔しにくい選択につながります。

以下では、実際のデータや制度に基づきながら、退職を決める前に知っておきたいポイントを解説します。

結婚を機に退職する人の割合と、辞める本当の理由

結論から言うと、後悔しない人は「収入の見通し」「キャリアの再開方法」「手続きの理解」の3点を退職前に確認しています。なぜなら、この3つが曖昧なまま退職すると、経済的な不安や再就職時の戸惑いにつながりやすいためです。

例えば、退職後の生活費をパートナーの収入だけで賄えるか試算せずに退職すると、想定外の出費に対応できず後悔につながるケースが見られます。つまり、事前の情報整理と準備の有無が、退職後の満足度を左右する大きな要因になっているといえます。

結婚を機に退職する女性、その背景にある事情

「結婚を機に退職を選ぶ女性は、今も一定数存在します。実は厚生労働省の調査でも、退職理由に『結婚』を挙げる女性は数パーセントにのぼり、その背景には転居や家庭環境の変化など、一人ひとり異なる事情が絡んでいます。

理由としては、結婚に伴うライフスタイルの変化が、仕事との両立を難しくする場面が少なくないためです。具体的には、遠方への転居や家事・家庭運営の負担増加などが、退職を後押しする要因として挙げられます。このように、結婚退職は単一の理由ではなく、複数の事情が重なって選択されることが一般的です。

参照:第3章 女性の就業と出生を巡る課題と対応|内閣府

引っ越し・妊活・ライフスタイル変化|退職を選ぶ5つのきっかけ

結婚を機に退職を検討するきっかけは、主に転居・妊活・家事負担・パートナーの転勤・キャリアの見直しの5つに整理できます。これらは制度上「特定理由離職者」の判定にも関わる重要な要素であり、結婚に伴う転居で通勤が困難になった場合は特定理由離職者として認定される可能性があります。

例えば、結婚後に配偶者の勤務地へ転居し、通勤時間が大幅に延びたケースでは、この制度の対象となり得ます。つまり、退職のきっかけを整理しておくことは、後の給付金手続きにも関わってくるということです。

男性の結婚退職も珍しくない時代に

近年は男性が結婚を機に退職や転職を選ぶケースも増えており、共働き世帯の増加や働き方の多様化が背景にあります。この理由として、家庭内での役割分担がより柔軟になり、性別にかかわらずキャリアを見直す機会が増えていることが挙げられます。

具体的には、配偶者の転勤に合わせて男性側が退職・転職するケースも見られるようになりました。したがって、結婚退職は女性特有の選択肢ではなく、誰にでも起こり得るライフイベントとして捉えることが大切です。

結婚を機に退職して「よかった」と感じる人・「後悔した」と感じる人の違い

同じ結婚退職でも、その後の満足度には大きな差が生まれます。この違いはどこから生まれるのか、具体的な状況を整理しながら確認していきます。

退職してよかったと感じやすい3つの状況

退職してよかったと感じやすいのは、経済的な見通しが立っている、次のキャリアプランが明確、家庭との両立を優先したいという意思が固まっている場合です。この理由は、退職の目的が明確であるほど、退職後の生活に納得感を持ちやすいためです。

例えば、妊活に専念する目的で退職し、事前に生活費のシミュレーションを行っていた方は、経済的な不安を感じにくい傾向があります。このように、目的の明確さと事前準備が満足度を左右する大きな要素になっています。

退職を後悔しやすい4つのパターン

一方で、収入の見通しが甘かった、キャリアの空白に不安を感じた、扶養や社会保険の手続きを知らずに損をした、再就職活動が想定より難航した、という4つのパターンでは後悔につながりやすい傾向があります。なぜなら、これらはいずれも「事前の情報不足」が原因となっているケースが多いためです。

具体的には、社会保険の扶養に入る収入要件を知らずに手続きが遅れ、一時的に保険未加入の状態になってしまうといった例も見られます。つまり、後悔を避けるには、退職前の情報収集が欠かせないということです。

「結婚退職はもったいない」は本当?判断する前に確認したいこと

「結婚退職はもったいない」という意見もありますが、個人の状況により最適な選択は異なります。この理由は、キャリアの継続を重視する人もいれば、家庭やライフスタイルを優先したい人もおり、価値観によって判断基準が変わるためです。

例えば、専門職として長年キャリアを積んできた方と、転職を繰り返してきた方とでは、退職によるキャリアへの影響度が異なります。したがって、一律に「もったいない」と判断するのではなく、自身の状況を踏まえて検討することが大切です。

結婚を機に退職するか迷ったときの判断軸

結婚を機に退職するかどうかは、感覚だけで決めてしまうと後から迷いが生じやすいテーマです。ここでは、判断に迷ったときに確認しておきたい3つの軸を順に整理します。

パートナーの収入だけで生活できるか試算してみる

退職を検討する際は、まずパートナーの収入だけで生活が成り立つかを具体的に試算することが重要です。理由は、感覚的な判断ではなく、数字に基づいて判断することで、退職後の生活の見通しが立てやすくなるためです。具体的には、家賃・食費・保険料・貯蓄額などを洗い出し、月々の収支をシミュレーションする方法があります。

このように、具体的な数字で確認することが、後悔のない判断につながります。

キャリアの空白が再就職に与える影響をリアルに知っておく

退職後のキャリアの空白期間は、再就職活動においてマイナスに働く場合とそうでない場合があります。この理由は、業界や職種によって空白期間への評価が異なるためです。例えば、専門資格を持つ職種では空白期間があっても再就職しやすい一方、未経験分野への転職では空白が長引くほど不利になる傾向が見られます。つまり、自分の職種特性を理解した上で、退職のタイミングを検討することが望ましいといえます。

退職以外の選択肢(時短・パート・転職)を一度比較する

退職を決める前に、時短勤務・パート転換・転職といった選択肢と比較検討することも一つの方法です。なぜなら、退職以外にも家庭との両立を図る手段は複数存在し、比較することでより自分に合った選択が見えてくるためです。

具体的には、勤務先に時短勤務制度がある場合、退職せずに家庭の変化に対応できる可能性があります。このように、退職を最終手段として捉え、他の選択肢も一度検討してみることをおすすめします。

結婚を機に退職を決めたら確認したい、お金の手続き3つ

退職を決めたあとは、感情的な整理だけでなく、お金に関する手続きも早めに進めておく必要があります。ここでは、退職後に確認しておきたい3つの手続きについてお伝えします。

失業保険(雇用保険)はもらえる?特定理由離職者に該当する可能性があるケース

結婚に伴う転居などで通勤が困難になった場合、雇用保険の「特定理由離職者」に該当し、給付制限を受けずに失業保険を受給できる可能性があります。この理由は、雇用保険法上、自己都合退職であっても正当な理由があると認められる場合には、通常の自己都合退職とは異なる扱いがなされるためです。

具体的には、結婚に伴う転居により通勤時間が往復で著しく長くなった場合などが該当し得ますが、実際の認定はハローワークでの個別判断となります。つまり、結婚退職であっても、状況によっては特定理由離職者として扱われる可能性があるため、まずはハローワークに確認することが大切です。

扶養に入る場合と失業保険を受け取る場合、条件によって有利な選択が異なる理由

社会保険の扶養に入るには、原則として年間収入が130万円未満であることなどの要件を満たす必要があります。一方で、失業保険の基本手当を受給する場合、日額によっては扶養の収入要件に影響することがあるため、扶養に入るタイミングと失業保険の受給を同時に進める際は注意が必要です。具体的には、健康保険組合によって失業給付を収入に含めるかどうかの基準が異なるため、加入予定の健康保険組合に事前確認することが推奨されます。

なお、2026年4月からは社会保険の扶養認定ルールが見直され、労働契約上の年間収入見込みが基準となる制度変更も予定されているため、今後扶養に入る方は最新情報を確認しておくとよいでしょう。

▶︎参照:「年収の壁」への対応|厚生労働省

健康保険・年金は退職後14日以内に切り替える

退職後は、国民健康保険への切り替えや配偶者の扶養への加入、国民年金の種別変更などの手続きを、一般的には退職日から14日以内に行う必要があります。この理由は、健康保険・年金の空白期間を作らないよう、法令上手続き期限が定められているためです。

具体的には、市区町村役場での国民健康保険加入手続きや、年金事務所での種別変更手続きが必要になりますが、配偶者の扶養に入る場合は勤務先経由での手続きとなります。このように、退職後の手続きは複数の窓口にまたがるため、事前にスケジュールを把握しておくことが望ましいといえます。

▶︎参照:会社を退職したときの国民年金の手続き|国民年金機構
退職後の健康保険について|協会けんぽ

結婚を機に退職を伝えるタイミングと、上司への伝え方

退職を決めたあとも、いつ・誰に・どう伝えるかで職場との関係性が大きく変わってきます。ここでは、円満に退職を進めるためのタイミングと伝え方のポイントを解説します。

退職の意思はいつ伝える?余裕を持った申し出が望ましい理由

結婚を機に退職する意思は、業務の引き継ぎや後任の採用にかかる時間を考えると、就業規則に定められた期限(多くは1カ月前)よりも早めに、余裕を持って伝えるのが理想的です。この理由は、法律上は民法により退職の申し出から2週間で退職が可能とされているものの、業務の引き継ぎや後任の採用にかかる時間を考慮すると、余裕を持った申し出が円滑な退職につながるためです。

具体的には、就業規則で「退職の1カ月前までに申し出ること」と定めている企業も多く、まずは自社の就業規則を確認することが第一歩となります。つまり、法律上の最短期間と実務上望ましい期間には差があることを理解しておくことが大切です。

直属の上司への伝え方と、押さえておきたいポイント

退職の意思を伝える際は、まず直属の上司に個別に相談する形で伝えることが基本的なマナーとされています。この理由は、組織内の指揮命令系統を尊重し、円滑な引き継ぎにつなげるためです。具体的には、「私事で恐縮ですが、結婚に伴い〇月末での退職を考えております」といった形で、感謝の気持ちとともに伝える方法が一般的です。

このように、伝え方一つで退職後の関係性にも影響するため、丁寧なコミュニケーションを心がけることをおすすめします。

繁忙期・ボーナス・入籍日のタイミングをどう調整するか

退職のタイミングは、繁忙期を避け、賞与の支給時期や入籍日との兼ね合いを考慮して調整することが望ましいとされています。なぜなら、繁忙期の退職は職場に負担をかけやすく、また賞与の支給条件によっては退職日次第で受給の可否が変わる場合があるためです。

具体的には、賞与に「支給日在籍要件」がある企業では、支給日以降の退職を選ぶことで賞与を受け取れる可能性があります。したがって、退職日を決める前に、就業規則や賞与規定を確認しておくことをおすすめします。

結婚を機に退職するときの履歴書・退職届の書き方

退職届には「一身上の都合」でよい。詳細な理由の記載は不要

退職届に記載する退職理由は、一般的に「一身上の都合により」という表現で十分とされており、結婚という具体的な理由を詳細に書く必要はありません。この理由は、退職届は会社に対する正式な退職の意思表示であり、詳細な理由の説明を求められる書類ではないためです。

具体的には、「私儀 このたび一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします」といった簡潔な文面が一般的な形式です。このように、退職届はシンプルな記載で問題ないと理解しておくと安心です。

履歴書に「結婚を機に退職」と書くときの正しい表現

履歴書の職歴欄に退職理由を記載する場合、「一身上の都合により退職」または「結婚のため退職」といった表現を使うことが一般的です。理由は、採用担当者にとって退職理由が明確であることは、応募者の状況を理解する材料になり、ネガティブな印象を与えにくいためです。

具体的には、「令和〇年〇月 結婚のため退社」という形で簡潔に記載する方法が広く使われています。つまり、結婚退職は正直に記載しても不利になりにくい理由の一つといえます。

再就職の面接で退職理由を聞かれたときの答え方

面接で退職理由を聞かれた際は、結婚に伴う環境変化を前向きな言葉で説明することが望ましいとされています。この理由は、面接官は退職理由そのものよりも、今後の就業意欲や継続性を重視して質問しているケースが多いためです。

具体的には、「結婚に伴い転居したため退職しましたが、生活が落ち着いたため改めて長く働ける環境を探しています」といった説明が、前向きな印象につながりやすい例です。このように、退職理由の説明とあわせて、今後の就業意欲を伝えることが大切です。

よくある質問|結婚退職の迷いと手続きに関して

結婚退職は「嘘の退職理由」として使える?リスクと注意点

結婚を退職理由として偽って使うことは、後にトラブルにつながるリスクがあるため推奨されません。この理由は、離職票の退職理由と実際の状況に相違があった場合、失業保険の受給区分や給付制限の判定に影響する可能性があるためです。

具体的には、実際は会社都合に近い事情であるにもかかわらず自己都合として処理されると、受給できる期間や給付制限の有無が変わってくることがあります。したがって、退職理由は事実に基づいて申告し、疑問がある場合はハローワークに相談することをおすすめします。

社会保険の扶養に入るには収入要件がある?

社会保険の扶養に入るには、原則として年間収入が130万円未満であることに加え、扶養者との生計維持関係を満たす必要があります。この理由は、健康保険法上、被扶養者として認定されるための収入基準が定められているためです。

具体的には、同居の場合は扶養者の年収の2分の1未満、別居の場合は仕送り額より収入が少ないことが条件とされています。なお、2026年4月からは労働契約上の年間収入見込みを基準とする制度変更が予定されているため、パート等での就労を検討している方は最新情報を確認することが望ましいといえます。

退職後にすぐ再就職したい場合、失業保険はもらえない?

退職後すぐに再就職先が決まっている場合、失業保険の受給要件である「就労の意思と能力があるにもかかわらず職に就けない状態」に該当しないため、原則として受給対象とはなりません。この理由は、失業保険が求職活動中の生活を支えるための給付であるためです。

具体的には、退職と同時に次の就業先が決まっている場合は、そもそも受給要件を満たさない扱いとなります。つまり、失業保険の受給を検討している場合は、求職活動を行う期間が必要になるという点を理解しておくことが大切です。

職務経歴書には「結婚による退職」と書いていい?

職務経歴書に「結婚による退職」と記載すること自体に問題はなく、正直に記載する方が一貫性のある説明につながります。理由は、履歴書や面接での説明と矛盾がない方が、選考担当者からの信頼を得やすいためです。

具体的には、退職理由欄に簡潔に「結婚に伴う転居のため退職」と記載し、詳細は面接で補足する形が一般的です。このように、正直かつ簡潔な記載を心がけることをおすすめします。

引っ越しを伴う場合、通勤困難として特定理由離職者になれる?

結婚に伴う転居により通勤が著しく困難になった場合、特定理由離職者として認定される可能性があります。この理由は、雇用保険法上、やむを得ない事情による離職については、通常の自己都合退職とは異なる給付の取り扱いが定められているためです。

具体的には、通勤時間が往復で概ね4時間以上(片道概ね2時間以上)になるなど、一定の基準に基づいてハローワークが個別に判断します。したがって、該当する可能性がある場合は、離職票の交付前にハローワークへ相談しておくことをおすすめします。

結婚退職を一人で抱えて悩んでいる方へ

結婚を機に退職を考える際は、退職時期や各種手続き、退職後に利用できる制度など、事前に確認しておきたいことが多くあります。一人で調べようとすると情報量が多く、『自分にはどれが当てはまるのか分からない』と迷ってしまう方も少なくありません。

そのような場合は、退職や給付金制度に関する情報提供・相談を行っているサービスを活用する方法もあります。専門スタッフから、制度の概要や一般的な手続きの流れについて情報提供を受けられるため、自分の状況に合わせた準備を整理しやすくなります。

『結婚退職後に利用できる制度を知りたい』『手続きの流れを事前に確認しておきたい』という方は、一度無料相談を利用し、自分に合った選択肢があるか確認してみるのもよいでしょう(相談は無料で、その後の利用は任意です)

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